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石垣島の豊年祭 用語一覧|四ヵ字の「オンプール」「ツナヌミン」って何?

おーりとーり!八重山HUBレンタカーのまどぅちです!
石垣島の夏は、島の各地で豊年祭(ほうねんさい)が行われる季節です。
豊年祭は、その年の実りに感謝し、来夏世(クナツユ)の豊作や地域の人々の健康などを祈願する伝統行事。島の人たちが昔から大切に受け継いできたお祭りです。
ただ、豊年祭の案内を見ていると、
「オンプール」
「ムラプール」
「アヒャー綱」
「ツナヌミン」
……など、普段はなかなか聞かない言葉がたくさん出てきます。
調べてみても意味がすぐには分からず、初めて見学に来る方は「今、何が行われているんだろう?」と思ったまま終わってしまうかもしれません。
そこでこの記事では、石垣・大川・新川・登野城の「四ヵ字(しかあざ)」の豊年祭を中心に、知っておくと祭りをより深く楽しめる言葉をまとめました。
記事の後半では、実際に見学するときに知っておきたい交通手段や暑さ対策、見学時のマナーについても紹介します。
※豊年祭の呼び方や内容は、石垣島内でも地域によって異なります。また、八重山の言葉や祭事の名称・所作には、地域や資料、伝承する方によって表記・説明が異なる場合があります。
豊年祭の用語 早見表
| 用語 | 読み | かんたんな意味 |
|---|---|---|
| 豊年祭 | ほうねんさい | その年の実りに感謝し、来夏世の豊作などを祈る伝統行事 |
| プール/プーリィ | — | 豊年祭を指す八重山の言葉 |
| オンプール | — | 1日目。各字の御嶽(オン)を中心に行われる豊年祭 |
| ムラプール | — | 2日目。四ヵ字では各字が新川の真乙姥御嶽に集まり、合同で行われる豊年祭 |
| 来夏世 | クナツユ | これから迎える豊かな年、翌年の実り |
| 字 | あざ | 昔からの集落や土地の区画を表す単位 |
| 四ヵ字 | しかあざ | 石垣・大川・新川・登野城の4つの字 |
| 御嶽 | うたき/おん | 地域の祈りの場・聖域 |
| 旗頭 | はたがしら | それぞれの字などを象徴する大きな旗 |
| 巻踊り | まきおどり | 神前に奉納される踊りや芸能 |
| アヒャー綱 | — | 女性たちが雄綱と雌綱を結び合わせる神事 |
| ツナヌミン | — | 薙刀と鎌を持った東西の武者が板舞台の上で演武する行事 |
| 大綱引き | おおつなひき | フィナーレ。東西に分かれて大綱を引き合う |
祭りの呼び方
プール/プーリィ
豊年祭そのものを指す言葉です。
八重山では地域によって「プール」「プーリィ」「プーリン」など、少しずつ異なる呼び方や表記が使われています。
なお、新川では「プーリィ」ではなく「プール」と表記すると紹介されている資料もあります。
この記事では、四ヵ字の豊年祭を扱うため、基本的に「プール」という表記を使用します。
オンプール
豊年祭の1日目です。
「オン」は御嶽のこと。
それぞれの字の御嶽を中心に、その年の実りへの感謝や来夏世の豊作、地域の人々の健康などを願う祈りが捧げられます。
地域によって内容は異なりますが、収穫物を供えたり、神酒や舞踊、獅子舞などを奉納したりします。
四ヵ字の場合も、石垣・大川・新川・登野城がそれぞれの地域でオンプールを行います。
ムラプール
豊年祭の2日目です。
一般的には、村をあげて奉納芸能などを行う豊年祭を「ムラプール」と呼びます。
四ヵ字のムラプールでは、新川の真乙姥御嶽(まいつばおん)に石垣・大川・新川・登野城が集まり、合同で祭りが行われます。
各字や団体による旗頭や芸能の奉納などが行われたあと、
アヒャー綱 → 大綱の移動 → ツナヌミン → 大綱引き
と続き、祭りはクライマックスを迎えます。
※当日の進行や内容は年によって異なる場合があります。
来夏世(クナツユ)
豊年祭で祈願する、これから迎える豊かな年や、翌年の実りのことです。
豊年祭は「今年も実ったことへの感謝」だけではありません。
「次の年も豊かに実りますように」
そんな願いも込められています。
場所と人にまつわる言葉
字(あざ)
「あざ」と読みます。
昔からの集落や土地の区画を表す単位で、地域名の前につけて「字登野城(あざとのしろ)」のように呼ぶこともあります。
四ヵ字には、それぞれ地域で使われてきた呼び方もあります。
| 地名 | 読み | 地域での呼び方の例 |
|---|---|---|
| 登野城 | とのしろ | トゥヌスク |
| 石垣 | いしがき | イシャナギラ |
| 大川 | おおかわ | フーガー |
| 新川 | あらかわ | アラカー |
※八重山の言葉は、資料や話者によって発音やカナ表記が異なる場合があります。
ちなみに、登野城と石垣、大川と新川は、それぞれ「兄弟村」と呼ばれています。
この組み合わせは、ムラプールの最後に行われる大綱引きにも関係しています。
四ヵ字(しかあざ)
石垣市の市街地にある、石垣・大川・新川・登野城の4つの字のことです。
この4つが合同で行うのが「四ヵ字の豊年祭」。
石垣島で行われる豊年祭の中でも特に規模が大きく、旧暦6月に2日間にわたって行われます。
現在では四ヵ字のほかにも、周辺の公民館や学校、団体などが奉納に参加しています。
御嶽(うたき/おん)
地域の祈りが捧げられる聖域です。
それぞれの地域に御嶽があり、豊年祭でも御嶽を中心に祈願や芸能の奉納が行われます。
見学に来る方には、必ず知っておいてほしいことがあります。
御嶽は観光施設ではなく、地域の方々が大切にしている祈りの場所です。
立ち入りが認められていない場所には入らず、現地の案内や地域の方、運営の方の指示に従ってください。

行事と演目
旗頭(はたがしら)
それぞれの字などを象徴する大きな旗です。
四ヵ字では、各字会にそれぞれ2本の旗頭が伝えられています。
ムラプールの日には、各字会が旗頭を先頭に真乙姥御嶽へ集まります。
長い竿の先に豪華な飾りが付いた旗頭を支え、勇壮に舞わせる姿は、豊年祭の大きな見どころのひとつです。

巻踊り(まきおどり)
豊年祭で神前に奉納される踊りや芸能です。
ムラプールでは、各字会や公民館、学校、団体などによる巻踊りや太鼓など、さまざまな芸能が奉納されます。
豊作への感謝や祈りを表すもの、農作業や島の暮らしを表現したものなど、内容はさまざまです。
アヒャー綱(アヒャーマ綱)
五穀の種子授けの儀に続いて行われる、女性たちを中心とした神事です。
名前に「綱」と付いていますが、ここでは一般的な綱引きをするわけではありません。
真乙姥御嶽の前に用意された雄綱と雌綱を女性たちが絡ませ、神司から「ブル(貫棒)」を受け取ったツナブルピトゥと呼ばれる役目の女性が、2本の綱の間にブルを差し込みます。
この間、周囲の女性たちは
「サァー、サァー、サァー、サァー」
という力強い掛け声を上げ、祭場は一気に熱気に包まれます。
「アヒャー」は「貴婦人」「高貴な女性」という意味だと伝えられています。
アヒャー綱は、豊穣を象徴する神事とされています。
かつては新川の女性だけが関わる神事だったと伝えられていますが、現在は新川以外の女性も参加しています。
見学する場合は、自分の判断で綱や祭具に触れず、必ずその年の現地の案内に従ってください。
ツナヌミン
ここからがクライマックスです。
大綱や旗頭の移動が終わるころには、辺りもだんだん暗くなってきます。
そして松明が灯される中、東から薙刀(なぎなた)、西から鎌(かま)を持った武者が、人々に担がれた板舞台の上に乗って登場します。
2人の武者が大綱の中央で向かい合い、不安定な板舞台の上で勇壮な演武を繰り広げる——これがツナヌミンです。
松明の火の中に浮かび上がる武者の姿は、昼間の奉納とはまったく違う雰囲気があります。
「ツナヌミン」は「綱の耳」、つまり大綱の結び合う先端部分を表す言葉だと紹介されている資料もあります。
進行状況によって開始時刻は前後するため、周囲の人たちが大綱とともに移動し始めたら、その後の案内を確認してみてください。
大綱引き
ツナヌミンのあとに行われる、四ヵ字合同のムラプールの大きなクライマックスが大綱引きです。
この大綱引きには、地域の方や見学に来た方も参加して、盛り上がっていました。
もし、参加する場合は、現地の案内に従って加わってください。
なお、大綱引きですべての行事が終わるわけではありません。
2026年に私が参加した際は、大綱引きが終わったあと、登野城の人たちは天川御嶽(アーマーオン)へ戻り、そこで最後の行事が行われました。
観光向けの記事では大綱引きが「フィナーレ」と紹介されることも多いですが、地域ごとにその後の行事が続く場合があります。
噂で聞いた話によると、地域によっては夜中の1時ごろまで旗頭を上げていたところもあったそうです。
見学するときに知っておきたいこと
ここからは、実際に豊年祭を見学するときの話です。
私は2026年、登野城の豊年祭で運営のお手伝いをしていました。
そのときに「初めて来る方には、これは知っておいてほしい」と感じたことをまとめます。
会場周辺まで車で乗り付けるのはおすすめしません
豊年祭当日に、会場のすぐ近くまで車で乗り付けるのはおすすめしません。
実際に私がお手伝いしていたときにも、近くの店舗へ無断で駐車し、注意されている方を見かけました。
豊年祭の会場周辺は、普段から地域の方が生活している道路です。
祭り当日は参加者や運営の方、旗頭なども行き来します。
また、店舗や施設の駐車場は、その施設を利用する方のためのものです。
四ヵ字の豊年祭が行われるエリアは石垣市街地なので、宿泊場所によっては歩いて向かえる場合もあります。
少し離れた場所から向かう場合は、路線バスやタクシーなども検討してみてください。
車を利用する場合は、その年の交通規制や利用可能な駐車場について事前に確認するようにしましょう。
とにかく暑い!対策は想像よりしっかりと
豊年祭が行われるのは、石垣島の真夏です。
四ヵ字のムラプールが行われた2026年7月29日の石垣島は、気象庁の観測で、
- 最高気温:33.0℃
- 最低気温:28.5℃
- 平均気温:30.4℃
- 平均湿度:76%
- 日照時間:8.9時間
- 降水量:0.0mm
でした。
数字だけを見ると、
「33℃なら本州のほうが暑い日もある」
と思うかもしれません。
でも、実際には強い日差しの中で長時間屋外に立つことになります。
日中の日差しはかなり強いです。石垣島の直射日光をなめてはいけません。
帽子や日傘など、直射日光を避けられるものを用意してください。日陰に入れる場所が必ず確保できるとは限りません。
日焼け止めは、途中で塗り直すことをおすすめします。
私は朝に塗ったまま一度も塗り直さなかったので、しっかり日焼けしました(笑)
見学するときにお願いしたいこと
豊年祭は、観光客のためにつくられたイベントではありません。
地域の方々が祈りを捧げ、長い時間をかけて受け継いできた大切な行事です。
見学させていただく立場として、次のことを意識してもらえたらと思います。
- 御嶽は聖域です。立ち入りが認められていない場所には入らない
- 神事などで撮影や立ち入りについて案内がある場合は、必ず従う
- 行列や奉納、参加者の動線をふさがない
- 撮影するときは、進行や参加者の妨げにならないよう配慮する
- 人物を近距離で撮影するとき、特に子どもを撮影するときは十分に配慮する
- 自分の判断で祭具や綱、御嶽内のものに触れない
- ごみは持ち帰る
石垣市からも、豊年祭を観覧する際は「地域のマナーやルールを守る」よう案内されています。
分からないことがあれば、その場の運営の方の案内を確認するのがいちばん確実です。
地域の方々の大切な行事にお邪魔している、という気持ちを忘れずに楽しみましょう。
豊年祭はいつ行われるの?
豊年祭は旧暦6月を中心に行われるため、新暦の日付は毎年変わります。
たとえば2026年の四ヵ字豊年祭は、
7月28日:オンプール
7月29日:ムラプール
の日程で行われました。
石垣市では、その年の各地域の豊年祭の日程を公式サイトで公表しています。
見学を計画するときは、過去の記事の日付をそのまま参考にせず、必ずその年の石垣市や石垣市観光交流協会などの最新情報を確認してください。
まとめ
「オンプール」「アヒャー綱」「ツナヌミン」。
最初は聞き慣れない言葉ばかりですが、それぞれの意味や行事の流れを少し知ってから見ると、豊年祭で目の前に起きていることの見え方はずいぶん変わると思います。
今年の実りに感謝し、来夏世の豊作を願い、雄綱と雌綱が結ばれ、大綱と旗頭が次の祭場へ運ばれ、暗闇の中でツナヌミンが行われ、最後はみんなで大綱を引く。
ひとつひとつの意味を知っていると、単に「迫力のあるお祭りを見る」のではなく、その奥にある豊作への感謝や、来夏世への願いも少し感じられるのではないでしょうか。
豊年祭は、島の人たちが長い時間をかけて受け継いできた大切な行事です。
見学するときは地域のルールを守り、そして暑さ対策もしっかりと。
次に豊年祭を訪れるとき、このページを思い出してもらえたら嬉しいです。
石垣島に訪れる方々が、旅本来の価値を高めていただけるように。
私たち石垣島レンタカーInformationは、地元のレンタカー事業者の仲間と、そんなことを探求しています。
参考文献・参考記事
この記事の作成にあたり、以下の資料・記事を参考にしています。
- 石垣市観光交流協会「豊年祭」
- 石垣市「令和8年度 豊年祭の日程について」
- やいまタイム「受け継がれる豊年祭」
- 八重山諸島の風景「四ヶ字の豊年祭(ムラプール)2018」
- 気象庁「過去の気象データ検索|石垣島 2026年7月」
※豊年祭の名称・所作・伝承などには、地域や年代、資料によって異なる説明や表記が見られます。本記事では複数の資料を参照しながら、四ヵ字豊年祭を初めて見学する方に分かりやすい形で紹介しています。


